正信偈と三帖和讃
正信偈(しょうしんげ)
正信偈とは、親鸞聖人の著書『教行信証』の「行巻」の末尾に書かれている正信念仏偈のことで、7言120句の偈文(げもん)としてまとめられています。。内容は阿弥陀仏念仏を正信することおよび七高僧をたたえたもので、阿弥陀仏の本願への信心と、念仏こそが往生の正因であることを強調しています。
七高僧
七高僧とは、親鸞聖人が選んだ七人の高僧のことで、龍樹菩薩(りゅうじゅぼさつ)、天親菩薩(てんしんぼさつ)、曇鸞大師(どんらんだいし)、道綽襌師(どうしゃくぜんじ)、善導大師(ぜんどうだいし)、源信和尚(げんしんおしょう)、源空聖人(げんくうしょうにん)の七人です。
選ばれた理由としては、
1.阿弥陀様の本願を信じた上で、念仏し生きたこと
2.阿弥陀様の本願に対し、先人の踏襲ではなく独自の教義展開があること
3.阿弥陀様の本願に相応していること
4.書物を著し後世に伝えたこと
があげられています。
三帖和讃
三帖和讃とは、親鸞聖人が著した『浄土和讃』、『高僧和讃』、『正像末和讃』の総称で、『浄土和讃』116首は,曇鸞大師の『讃阿弥陀仏偈(さんあみだぶつげ)』と浄土三部経などによって阿弥陀如来をたたえ,『高僧和讃』117首は,七高僧をたたえており、親鸞聖人が76歳の1248年に初稿本ができ上がっています。『正像末法和讃』は85歳ころの製作で,末法時における阿弥陀の悲願を讃嘆した91首を主体としています。
浄土真宗において、正信偈と三帖和讃は蓮如上人によって朝夕の勤行として読誦するように制定され現在も行われています。