大島石とは?

大島石とは?

 

大島石とは、愛媛県今治市大島で採掘される石材で、高級石材として知られ、国会議事堂や日本銀行本店、大阪の戎橋などの有名な建築物にも使用されています。

 

 

花崗岩でその美しい石目や石肌には定評があり「石の貴婦人」と呼ばれています。また硬くて風化に強く、変色しにくい、水を含みにくいなどの特性から、墓石としても高級品の地位を確立しています。

 

大島石の歴史

 

大島石の歴史は、安土桃山時代までさかのぼります。大阪城と今治城の築城に参加した石屋治右衛門という職人が、築城の機密情報を封じるために今治藩主が出した処刑命令から逃れて、大島にたどり着きました。そこで質の良い花崗岩が埋もれていることを知り、自分の持つ技術を生かして石を切り出したのが由来だとされています。その後、明治初期の皇居の改装をきっかけに本格的な採掘がはじまりました。

 

 

 

大島石の特徴

 

大島石は、耐久性に優れており、石材に含まれる石英や長石、雲母などの鉱物が均質であることから、水分の吸収率が0.111%と低く、そのため変色などの劣化が起こりにくくなっています。また経年によって、さらに青みを増して美しく輝く石肌は青磁のようで、まさに石の貴婦人の名にふさわしいものです。

 

 

 

 

大島石には等級があり、見た目や採掘場所によって等級が異なります。

一番高価な特級から、一級、カレイ、二等、二割などがあり、一般的に墓石に使用されるのは、一級クラスの石材で、青みが深く石目が美しい特級は非常に希少価値があり市場に出回る量も少なく、非常に高価なものとなっています。