位牌に彫られている「霊位」と「位」の違いは何?

人が亡くなった際、故人の霊を祀るために位牌を作りますが、位牌に彫られている文字をよく見てみると、故人の戒名の下に「霊位」あるいは「位」の文字が彫られていることがあります。この霊位と位とのちがいはいったい何なのでしょうか?

 

本位牌と白木位牌

 

人が亡くなった時に位牌を作る場合は通常、葬儀の時から四十九日まで使用する白木位牌(仮位牌)と、四十九日法要後の忌明けから使用する本位牌の2種類が作られますが、「霊位」の文字は白木位牌でよく見かけます。これは亡くなってから49日までは7日ごとに次に生まれ変わるまでの裁きを受ける期間であり、この世に霊として存在していると考えられているからです。

 

 

 

四十九日を過ぎると、この世をさまよっていた霊は仏さまの世界へ行くことになり「霊位」から霊の文字がとれて「位」となります。

 

 

ですから本位牌には「位」の文字が使用されるわけですね。

なお、これはあくまで諸説ある中の一説で、霊の文字を入れることがより丁寧だ言われる僧侶の方もいらっしゃいますし、霊位も位も入れない方がよいとおっしゃる僧侶もいらっしゃいますので、地域や宗派によってかなり違いがあるものと思われます。