位牌の戒名の上に彫られている文字の意味は?
梵字
みなさまのご家庭の仏壇の中に祀られている位牌をよく見ると、戒名の上に読み方のわからない神秘的な文字が書かれていることがあります。
これらは梵字といい、梵字とはインドで使用されるブラフミー文字の訳でブラフミーは「ブラフマン(梵天)の創造した文字」という意味があり、サンスクリット語を表記するために使用されています。
日本へは仏教寺院で伝統的に使用してきた悉曇文字(しったんもじ)として天平時代(740年前後)に伝わったとされていますが読み方が難解なために、文字自体が神聖なものとして扱われていましたが、中国から来た僧侶が梵語の講義を行うことにより梵語は日本人の僧侶にも浸透してきました。
その後平安時代に入ると、弘法大師・空海や伝教大師・最澄が唐から梵語の経典を唐から大量に持ち帰ると、真言として梵字は一般の人にも広まっていきます。
宗派ごとに位牌で使用される梵字のちがい
梵字は現在、仏さまを表した文字として使用され、位牌やお墓、卒塔婆などに書かれていることがあります。
使用される梵字は宗派や地域によって異なっていますが、宗派ごとに位牌に使用される梵字や漢字を紹介します。
梵字:ア 真言宗や天台宗で使用され大日如来を表すとされています。
梵字:キリーク 浄土宗で使用され阿弥陀如来を表しているとされています。浄土宗で使用されます。
妙法:日蓮宗で使用されます
空:曹洞宗・臨済宗で使用されます
梵字:カ 子供に使用される梵字で、地蔵菩薩を表しています。
真言宗で使用されます。