仏飯器・仏器・盛糟

仏飯器

 

仏飯器(ぶっぱんき)とは、仏壇にご飯をお供えする際にご盛りつける仏具で、真宗大谷派では仏器(ぶっき)といいます。一般的には真鍮などの合金の遺物で製作されたものが多く、浄土真宗以外は、茶湯器(お湯のみ)とセットで用いられます。

 

ご飯の盛り方

 

浄土真宗以外

 

浄土真宗以外の宗派ではご飯の盛り方に決まったルールはありませんので、普段、私たちが食べる時と同じように盛れば問題ないと思います。

 

浄土真宗本願寺派

 

浄土真宗本願寺派の場合は、蓮莟(蓮のつぼみ)の形にして盛ります。

 

 浄土真宗本願寺派:蓮莟形

 

真宗大谷派

 

真宗大谷派の場合は、蓮実(蓮の実)の形にして盛ります。しゃもじで円筒形にご飯を盛るのは難しいので、盛糟(もっそう)とよばれる型抜きのような道具を使って盛るのが一般的です。

 

 真宗大谷派:連実形

 

盛糟

 

 

ご飯のお供えの仕方

 

浄土真宗以外

 

浄土真宗以外の宗派では仏飯器は1つ置くのが主流になりつつあります。

仏さまに向かって右側に仏飯器、左側に茶湯器を置きます。

 

浄土真宗

 

浄土真宗ではご本尊と両脇侍の前にそれぞれ1つずつ、合計3つ置きます。

この時、浄土真宗本願寺派の場合は黒の仏飯器を、大谷派なら金の仏器を使用します。

台を高くするために仏器台(本願寺派では供飯台)を使用すると、なおよいでしょう。

 

仏器台に乗せた仏器