華籠(けろう・けこ)
散華
仏さまや菩薩さまが現れたときに、それを讃えるために天部の神が華を降らせたという言い伝えにちなんで、お寺では法要を行う時に、仏さまを供養するために華をまき散らします。このことを散華(さんげ)といい、散華を行うことにより、華の芳香によって悪い鬼神などを退却させ、道場を清めて仏を迎えるためとされています。
散華には、もともとは蓮などの生花が使われていましたが、現在は蓮の形を模った色紙で代用することが多くなっており、この色紙を「華葩(けは)」ともいいます。
華籠
散華を行う際に香花や華葩を盛る皿状の器のことを華籠といいます。宗派により「けろう」「けこ」と読み、もともとは竹で編んだ籠だったのですが、最近では金属製で装飾を加えたものが主流になっています。
華籠は縁に3か所に組みひもを取り付けて垂らすのが通常で、ひもの色は一色、二色、三色と宗派や法要によって使い分けます。