節分の日に食べる恵方巻、その年の恵方はどのように決まっている?

節分の日に恵方巻を食べる」という習慣もバレンタインデーのチョコレートと並ぶくらい、2月の行事として定着してきました。

もともとは、関西にあった節分の日に巻き寿司を丸かぶりするという習慣を、「恵方巻」という抜群のネーミングセンスで、大手コンビニエンスストアが販売したのが全国に広がったきっかけなわけですが、そもそも「恵方」とは一体何なんでしょう?

 

恵方

 

日本には、古代中国の陰陽五行説を起源とした呪術・占術の技術体系である陰陽道というものがあります。そしてこの陰陽道に携わる人のことを陰陽師と呼び、占いやお払いをしていました。安倍晴明などはとても有名ですね。

この陰陽道において、その年の福徳を司る神様を歳徳神(としとくじん)といい、歳徳神のいる方位を恵方といいます。

 

 

 

十干(じっかん)

 

恵方は吉方ともいい、その方角に向かって事を行えば、万事に吉とされていますが、歳徳神のいる方位はその年の十干によって決まります。

十干は、甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の10の要素からなる集合で古代中国で考えられ暦の表示などに用いられます。

ちなみに干支(えと)は、この十干と十二支(じゅうにし)を組み合わせたものであり、私たちが普段「えと」と呼んでいるものは、十二支のことです。

ですので正確な干支は十干と十二支を組み合わせると、60年で1周期となり、生まれた年の干支に還るという意味で60歳のことを「還暦」といいます。

 

 

 

さて、恵方はこの十干によって決まっており、以下のようになっています。

 

 十干(西暦の1の位の年)

 

    恵方

  甲・乙(4・9)

 

 東北東やや東

  乙・庚(0・5)

 

 西南西やや西

  丙・辛・戊・癸

 (1・3・6・8)

 

 南南東やや南

  丁・壬(2・7) 

 北北東やや北

 

 

丸かぶりする際は、これだけ覚えておけば問題ないですね。