本尊と脇侍
仏壇は寺院を小型化したものといわれており、仏壇の中には必ずご本尊様が安置されます。
本尊とは
本尊(ほんぞん)とは仏壇の中心にご安置される仏像のことで本尊の種類は宗派によって異なります。
場合によっては自身の信仰する仏さまを安置することもあります。
なお浄土真宗では木像(仏像)ではなく絵像(掛軸)をご本尊として安置することが推奨されています。
脇侍とは
脇侍とはご本尊様の両脇に安置されるもので、この形式を三尊形式と呼びます。
脇侍の内容は諸仏諸尊・宗祖・開祖・高祖など様々で、種類は宗派や信仰によって異なります。
木像と掛軸の材料
仏像は普通、木で作られてています。木像は素地(木地)を生かしたものと金箔押しを施したものがあります。
素地のまま木像に使われる材料は、大きく分けて白檀・黄楊・白木の3種類があり、いずれも天然の材料であるために木目の出方などで価値が変わってきます。
彫られた仏像は彩色(さいしき=色付け)されますが彩色の方法は極彩色と淡彩色の2種類があります。
極彩色は木地を全く見えないように像全体に色付けすることで、淡彩色は木肌が見えるように薄く色付けして木彫りの味を残した方法のことです。
像全体に金箔押しを施した仏像は仏像本来の姿を現しているものといえます。
高級な掛軸は絹でできており、仏像も手描きで表具の裂も高級金襴が用いられ、表具も本格的なものになります。
ご本尊さまは本山から受ける
宗派によっては本山や別院・寺院からご本尊様を受けることを重視しています。
例えば浄土真宗の場合、本山から本尊(掛軸)と脇掛を受けることを原則としており、仏像の場合は本山で「ご点検」を受けることを正式としています。