彦根仏壇について

彦根仏壇とは、滋賀県彦根市を中心にして製造される仏壇のことです。彦根仏壇は1975年に通産大臣(現経済産業大臣)から伝統工芸品の指定を受けましたが、これは仏壇仏具業界では初めてのことでした。

彦根仏壇は寛永年間(1624~1643)に、京都から仏壇づくりのの技術が伝わったことに始まりがあるとされています。江戸時代、彦根は井伊家の城下町として栄えました。井伊家は徳川幕府において常に先陣をつとめる武門の家で、彦根の街には武具を作る職人がたくさん住んでいました。ところが、戦国時代が終わり、大坂夏の陣や冬の陣といった戦乱が終わると武具の需要が減り、武具職人たちが平和産業である仏壇産業に移ってきたことが彦根仏壇の源流とされています。

彦根仏壇は4尺の大型仏壇が主流でしたが、現在では2尺の小型仏壇も製造されるようになってきています。彦根仏壇は京型仏壇と類似性も多いですが、彦根仏壇が上台輪・下台輪に錺金具(かざりかなぐ)を打つのに対し、京型仏壇は錺金具を打たないなどの違いがあります。

 

彦根仏壇の部位名称

 

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