台湾・台北の寺院巡り 龍山寺・霞海城隍廟・台湾省城隍廟・指南宮・行天宮 神仏混交と多神信仰の文化
台湾は日本から近く飛行機で約3~4時間、治安もよく親日的で日本人に人気の海外旅行先です。
台湾の首都「台北」はたくさんの魅力的な観光地があり見どころはたくさんありますが、その中でも台北の寺院や廟(びょう)などにスポットを当てて紹介します。
台湾の宗教観
台湾は、アメリカの調査機関が公表した報告によると宗教の多様性指数の世界ランキングで2位になるほど宗教の多様性に富んだ国です。
寺院などでも台湾独自の民間信仰に仏教や道教などが結び付いた多神信仰の施設が多く、お寺なのに他の宗教の神様が祀られていることも全く珍しくありませんし、他宗教への寛容さが台湾の寺院の魅力だと思います。
台北の寺院巡り
龍山寺
龍山寺は1738年に創建された台北最古の寺院で、北方中国の伝統建築である四合院の要素を持った宮殿式建築の建物はとても見事です。
ご本尊は「観音菩薩」ですが、道教の女神さまである「媽祖(まそ)」や「関帝(三国志に出てくる関羽)」、縁結びの神様である「月下老人」、儒教の「孔子」など様々な宗教の文武諸神が祀られており、まさに台湾の多神信仰を表した寺院だといえます。
霞海城隍廟
1856年創建された廟で、台湾一の縁結びのスポットとして常ににぎわっており、ここのに祀られている月下老人像に手を合わせれば、最高の伴侶に結びつく赤い糸を手繰り寄せてくれるといわれています。
台湾省城隍廟
1881年創建の廟で、土地の守護神である城隍爺と城隍夫人を祀っています。元々は台北府城隍廟と呼んでいましたが、第2次大戦後に台湾省城隍廟に改名されました。
メインの城隍爺が祀られているだけでなく、お釈迦さま・阿弥陀さま・薬師如来・観音菩薩・地蔵菩薩・孚佑帝君・文昌帝君・濟公禅師・城隍夫人・福徳正神などご利益のありそうなものはなんでも祀られており、まさに台湾らしい神仏混交の廟です。
指南宮
1860年に創建された台湾道教の聖地で、台湾で一番のパワースポットとして人気の観光地です。台北東南部郊外の丘陵地帯に立ち、正殿である純陽賓殿には、八大仙人の一人である「孚祐帝君(呂洞賓)」が祀られているほか、釈迦如来、天将などが祀られています。
行天宮
三国志の英雄である三国時代の蜀の武将「関羽」を祀った廟で、1968年に現在の場所に創建された比較的新しい廟です。
関羽はたぐいまれなる武将で、武神として祀られていますが、信義や義侠心に厚い武将としても名前が知られており、そのことから信用の神として商売繁盛の神様として祀られており両脇に息子の関平と部下の周倉も神として祀られています。