大日如来坐像について

大日如来は毘盧遮那仏(びるしゃなぶつ)とも呼ばれ密教における最高仏で、宇宙そのものであり、すべての仏像は大日如来が時と場所を超えて変化した姿とされています。

大日如来を中心に宇宙の構造を図にしたものが曼荼羅(まんだら)で、日本密教の世界観を表した両界曼荼羅には金剛界曼荼羅と胎蔵(たいぞう)曼荼羅があります。

 

金剛界曼荼羅

胎蔵曼荼羅

 

大日如来坐像

大日如来坐像は真言宗のご本尊です。なお、大日如来は坐像しかありません。

 

大日如来の光背は火焔光背と呼ばれています。曼荼羅の中心にあり宇宙そのものである大日如来を太陽になぞらえているわけです。「大日」如来という名前からもこのことがうかがえます。

印相は、左手の拳を握って人差し指を立て、それを右手で握る「智拳印」を結んでおり、左手は衆生を表し、右手は仏さまを表しています。右手で左人差し指を握ることによって仏の智慧の境地に入ることを表します。ちなみに忍者が忍法を唱える時もこのポーズです。