臨済宗の本山

臨済宗には15の宗派があり、それぞれ本山がそのまま宗派の名前になっています。

 

建仁寺派 建仁寺

 

1202年、中国の宋から帰国した栄西禅師により始まりました。なお、栄西禅師は日本に最初に禅宗を伝えた人物です。京都市東山区にあり、正式名を「東山建仁禅寺」といいます。

 

 

東福寺派 東福寺

 

1236年、聖一国師(円爾(えんに))によって始まりました。正式名は「慧日山 東福禅寺」といいます。国宝の三門や重要文化財の常楽庵開山堂など見どころはたくさんありますが、何といっても通天橋から眺める景色は紅葉の名所として知られています。

 

 

 

建長寺派 建長寺

 

1253年、南宋から来た大覚禅師こと蘭溪道隆(らんけい どうりゅう)によって創建されました。正式名称は「巨福山 建長興国禅寺」といい、鎌倉五山の第一位とされています。

 

 

 

円覚寺派 円覚寺

 

1282年に鎌倉幕府の執権、北条時宗が元寇の戦没者追悼のために創建しました。正式名を「瑞鹿山 円覚興聖禅寺」といいます。

 

 国宝:舎利殿

 

南禅寺派 南禅寺

 

南禅寺は京都市左京区にあり、1291年に創建され、正式名称を「瑞龍山 太平興国南禅禅寺」といいます。日本最初の勅願禅寺で、京都五山および鎌倉五山の上におかれる別格扱いの寺院で、日本の全ての禅寺のなかで最も高い格式をもっています。国宝の方丈とそこから見える枯山水の庭園、また境内を流れる琵琶湖疎水の水路閣なども見どころです。

 

 

 

国泰寺派 国泰寺

 

富山県に高岡市に1296年創建、正式名を「護国摩頂巨山 国泰仁王万年禅寺」といいます。

 

大徳寺派 大徳寺

 

京都市北区にあり、1325年に創立、正式名は「龍宝山 大徳寺」といいます。一休さんこと一休禅師をはじめとした有名な僧侶を輩出し、また侘び茶の創始者「村田珠光」なども出入りしており、茶の湯の世界ともとても縁の深い寺となっています。

 

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向嶽寺派 向嶽寺

 

1380年に山梨県甲州市塩山竹森に建てられた草庵が始まり、正式名称を「塩山向嶽寺」といいます。ちなみに嶽は富士山のことを意味しています。

 

妙心寺派 妙心寺

 

妙心寺は臨済宗の最大宗派である妙心寺派の大本山で、1342年に花園天皇によって京都市右京区に建立され、正式名を「正法山 妙心禅寺」といいます。近世に再建された三門、仏殿、法堂などの中心伽藍の周囲には多くの塔頭が建ち並び、一大寺院群を形成しています。

 

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天龍寺派 天龍寺

 

天龍寺は、京都の嵐山に室町幕府の初代将軍「足利尊氏」によって1345年に創建され、正式名を「霊亀山 天龍資聖禅寺」といいます。足利将軍家と後醍醐天皇ゆかりの禅寺として京都五山第一位とされてきました。大方丈から見える枯山水の見事な庭園は観光名所となっています。

 

 

 

永源寺派 永源寺

 

1361年、滋賀県の東近江市に創建され、正式名を「瑞石山 永源寺」といいます。

 

方広寺派 方広寺

 

1371年、静岡県浜松市北区に創建され正式名を「深奥山 方広萬寿禅寺」といいます。

 

 

相国寺派 相国寺

 

1382年、京都市上京区に室町幕府3代将軍足利義満によって創建され、正式名を「萬年山 相国承天禅寺」といいます。ちなみに鹿苑寺(金閣寺)や慈照寺(銀閣寺)は相国寺の山外塔頭として建てられました。

 

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佛通寺派 佛通寺

 

1397年、広島県三原市に創建され正式名は「御許山佛通寺」といいます。

 

 

興聖寺派 興聖寺

 

1603年に京都市上京区に創建され正式名称を「円通山興聖寺」といいます。昭和28年までは相国寺派に属しており、臨済宗の中では一番新しい宗派です