線香とお香の種類

火をつけて焚く線香には一般的な長さの線香、長寸の線香、短寸の線香、渦巻き型、コーン型など様々な種類があります。

 

一般的な長さの線香

 

一般的な長さの線香は、13㎝から14㎝くらいのもので、家庭の仏壇で使われるもので燃焼時間は約30分くらいです。お経を1回読み上げる時間に合わせています。

長寸の線香

長寸の線香は、座禅香とも呼ばれ製品によっては70cmを超えるものもあります。

 

短寸の線香

 

短寸の線香は、いわゆるお部屋香と呼ばれるものに多くみられ、沈香・白檀などの漢薬系の香りから花の香りまで、香りの種類は非常に豊富にあります。

 

渦巻き型の線香

 

渦巻き型の線香は、葬儀向けとお部屋香の2種類があります。

葬儀向けの製品は、中陰期間に香を絶やさないために開発されたもので、渦巻き型線香が作られるまでは、家人などが常に線香の火を絶やさないようにする必要がありました。

この負担を軽くするために、明治時代に開発されたのが12時間火持ちする渦巻き型線香です。

 

コーン型の香

コーン型の線香は、円錐形をしており底辺に向かうほど燃焼面が広がり、短時間で香りを行き渡らせることができます。仏壇で使われることはあまりなく、お部屋香として使用されることがほとんどです。

 

杉線香

 

杉線香は杉の粉末を主原料とする線香で、煙が多く、墓前や寺院の外置きの香炉で使用されます。

寺院の外置き香炉で焚かれている杉線香の煙を頭につけたり、体の悪いところに付けたりする風景を一度は見たことがあると思います。

焼香

 

焼香は、香木や香原料を細かく刻んで調合したもので、直接香炉の中で焚きます。

 

抹香

 

抹香は細かい粉末のお香で、焼香として使用されるほか、長時間香を焚く常香盤や密教法具である火舎香炉などで使用されます。

塗香

 

塗香(ずこう)は、非常に細かい細粒のお香で、少量を手に塗り、その香りを吸って心身を清めます。主に密教系寺院で使われます。

 

匂い袋

 

匂い袋は、刻んだ香原料を金襴などの袋につめたもので、防虫剤としてタンスに入れます。この際に残り香を楽しむことができます。

 

香木

 

香木とは、芳香を持つ木材のことで沈香と白檀が有名です。

各種お香の原料になっているほか、白檀は熱することなく香るため、扇子や数珠の材料としても用いられます。