打敷について

打敷(うちしき)とは、仏教寺院や仏壇に置かれる卓の天板の下にはさむ敷物のことです。

元々は、お釈迦様の座る高座の上に敷かれていたもので、のちに仏像の前卓の上に敷かれるようになったのがはじまりとされています。

打敷の「打」には「張る」という意味があり、卓上に張り敷くことを意味します。

 

打敷は普段は掛けませんが、法要やお彼岸、お盆、正月などの仏事の際に前卓にかけて荘厳します。

中陰中(亡くなられてから49日まで)は、白無地の打敷を用いますが、もし用意できなかった時は、通常の打敷を裏返して白い面を表にして代用することがあります。

 

打ち敷には冬用と夏用があり、9月中旬(彼岸入り)から5月ごろまでは冬用を用い、6月から9月上旬(彼岸入りの前)までは、夏用(絽や紗の打敷)を用いるのが望ましいとされています。

 

打敷の形状

 

浄土真宗では逆三角形の打敷が用いられ、三角打敷と呼ばれています。

紋入りの打敷を用いる場合は、宗紋(本願寺派なら下り藤、大谷派なら八藤紋)が刺繍されたものを用いるのが望ましいとされています。

 

 

浄土真宗以外の宗派では四角形の打敷を使用します。