常香盤

常香盤(じょうこうばん)

 

常香盤は、お香を長時間絶やさないで焚くための香炉の一種で中国から伝わり、仏さまの前で常に香りを漂わせておくために使用されます。

使い方は、灰に直線を折り曲げた幾何学模様の型を押し、その溝に抹香を敷き詰めて、その一端に火をつけて使用します。お香が燃えつきると糸が切れて鈴が落ちるようになっているものもあり、香時計として時間を計っていたそうで、その様子は井原西鶴の「好色五人女」の一節にも「常香盤の鈴落ちて響き渡る事しばらくなり」とあります。

 

 

 

比叡山・浄土院の常香盤

 

浄土真宗では線香を寝かせて使用する理由

 

浄土真宗では他の宗派と違いお線香は立てずに、香炉に寝かせて使用しますが、これは常香盤でお香を焚くことに準じて寝かせて使用することになったとされています。