彼岸会(ひがんえ)=3月の仏事

寒さ暑さも彼岸まで、3月に入りまだまだ肌寒い日が続いていますが、真冬に比べて日差しが明るくなってきたような気がします。

 

彼岸

 

さて、彼岸とは春分・秋分を中日(ちゅうにち)として前後3日間を合わせた7日間のことで、最初の日を「彼岸の入り」最後の日を「彼岸明け」といいます。

この期間に行う仏事を彼岸会(ひがんえ)と呼んでおり、中日にご先祖様に感謝し、残りの6日は「六波羅蜜(ろくはらみつ)」という悟りに必要な6つの徳を1日1つ修める日とされています。

その6つの徳(波羅蜜)とは、

1.布施波羅蜜(ふせ) お布施をする

2.持戒波羅蜜(じかい) 戒律を持って生きる

3.忍辱波羅蜜(にんにく) 堪え忍ぶ

4.精進波羅蜜(しょうじん) 努力をする

5.禅定波羅蜜(ぜんじょう) 座禅をする

6.智慧波羅蜜(ちえ) 五つの波羅蜜をおこなうことによって得られる智慧

というものです。

 

 

彼岸法要は日本独自のものであり、現在は彼岸の仏事は浄土思想に結び付けて説明される場合が多く、彼岸=極楽浄土は西方の遥か彼方にあるとされる西方浄土の教えを受けて、太陽が真東から昇り真西から沈む春分と秋分の日に遥か彼方の極楽浄土に思いを馳せたのが始まりとされています。

また、「彼岸」は「日願(ひがん)」からきているともいわれており、日本古来の太陽信仰が仏教と結びついたという説もあります。

なお日本で初めての彼岸会は806年で、崇道天皇のために各地の国分寺の僧に金剛般若経を読ませたことが日本後紀に書かれています。

 

ぼたもち

お彼岸の時のお供えとして「ぼたもち」が一般的です。

漢字で書くと「牡丹餅」となり、牡丹の花の咲く春にぼたもちをお供えすることになったというわけです。

なお秋のお彼岸には「おはぎ」をお供えしますが、こちらも秋に咲く萩の花に由来します。

ちなみに「ぼたもち」と「おはぎ」は呼び名は違いますが同じものです。

「ぼたもち」「おはぎ」に使用される小豆には古来より「魔除け」の力があるとして祝いの席にお赤飯を炊いたり、あんこにして捧げられてきました。

その習慣から、お彼岸ではお餅には「五穀豊穣」を、小豆には「魔除け」の意味を込めてぼたもちやおはぎにしてご先祖さまへの感謝と家族の健康を願って墓前やお仏壇にお供えするようになったといわれています。