初転法輪

初転法輪

 

初転法輪(しょてんぽうりん)とは、お釈迦さまが初めて仏教の教義を人に説いた出来事のことをいいます。

お釈迦さまはブッダガヤ―の菩提樹の下で悟りを開きましたが、当初は自身が悟った仏法の説明はとても難しく、話しても理解してもらえないだろうと、人々に説くことをためらわれたそうです。その時、梵天様が降臨し、お釈迦さまに三度にわたって法を説くように願い求めました。これによりお釈迦さまは人々のために説法をすることを決意し、以降80歳で亡くなられるまでの45年間、人々に仏法を説き伝え続けることになるわけです。有名な一節(「甘露の門は開かれたり 耳ある者は聞け」に始まる偈は、この時説かれたとされています。)

 

 

 

 

さて、説法をする決意をしたお釈迦さまは、まず5人の修行仲間である嬌陳如(きょうじんにょ)、跋提(ばつだい)、 婆沙波(ばしゃば)、 摩訶那摩(まかなま)、 阿説示(あせつじ)に説法をするため、ベナレス近くの鹿野苑に向かいます。最初この5人の修行仲間は、修行を捨てたお釈迦さまが遠くから来るのを見て軽蔑し、冷たくあしらおうと話し合っていました。しかし、お釈迦さまが徐々に近づくにつれ、その堂々とした姿を見て畏敬の念を抱き、自然に立ち上がって迎えたそうです。そして自らが阿羅漢であり正等覚者(仏陀)であることを宣言したお釈迦さまは、なお教えを受けることを拒む5人を説得して、最初の説法をしました。このとき説かれた教えは、中道とその実践法たる八正道、苦集滅道の四諦、四諦の完成にいたる三転十二行相、であったといわれています。5人の修行仲間はお釈迦さまの説法に感銘を受け、お釈迦さまの弟子になります。

 

 

この最初の説法を、初めて法の車輪が回ったということで「初転法輪(しょてんぽうりん)」と呼ぶようになりました。